後見人について。

後見人になったことのある人は、人はそれがどれだけ煩わしいか良くご存じだろう。

兄の後見人は実は母だったが、勝気な母は、

何故国が人んちの財産に口を出すのか!と頑として、後見人の仕事をしようとしなかった。

そこで、やむなく、私が裁判所書記官からの頼みで、代理で母の名前で書面の作成をする羽目になってしまった。

とはいえ、もう20年も前の時代で、今のようにしつこくなく、おおざっぱに記入すればよかった。

それでも、収支を合わせるのに、苦労はしていた。勝手に出し入れする母。商売をしていた母に財力があったからこそで、あちらの貯金をこちらに移動させて、兄の財産には、手を付けずに済んだからだ。

問題があったのは、母の後見人にならなければならなくなってからだ。

のちほど書くつもりだが、母が泥棒被害にあい、裁判を起こすために、認知症の母に代わり、私が後見人になったのだった。

後見人になる際、担当の女性の裁判所書記官と話しをしたのだが、これが、何と言ったらいいのか、まるで人間性と知性のかけらも感じられない戯けもので、いわれのないことで、さんざん罵倒された。

彼女がいうには、あんたは兄の財産を使い込み、今度は母の財産を食い物にしようとしているだろう!

会ってはいないが、私を小ばかにした物言い、上から目線の高飛車な態度。これが本当に国が資格を与えた裁判所に努めている人間なのか、と心からあきれ、裁判所という場所に絶望感を覚えた第一歩である。

幸い知り合いのご主人が県は違えど、同じ役職についておられて、県の法務局の局長さんに電話するようにアドバイスされた。

同じ役職として、きわめて恥ずかしく申し訳ない。誰が何と言おうが、局長さんにお願いします!と言ってすべてお話くださいと。

つづく。